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イベントリザルト

2017 CR-Z 10リッターチャレンジ

スーパー耐久シリーズ 2017 第3戦
CR-Z 10リッターチャレンジ 6.10 鈴鹿リポート

2017 Honda Sports & Eco Program
CR-Z 10リッターチャレンジ 6.10 鈴鹿 レポート

 2017 Honda Sports & Eco Program CR-Z 10リッターチャレンジ6.10鈴鹿が、6月10日(土)鈴鹿サーキットでスーパー耐久シリーズ2017 第3戦のサポートレースとして開催された。

 土曜日の10リッターチャレンジに先立ち、前日の金曜日には2回のCR-Z練習会が行われた。このセッションでは予選に相当するEcoチャレンジを見据えた燃費計測のシミュレーションやレースに向けた最終確認が行われた。基準タイムが2分55秒に設定された1回目のセッションでベストフューエルをマークしたのは、ラップタイムが2分54秒311で燃料消費量1.016リッターの#3金子純。基準タイムが3分05秒に設定された2回目は、ラップタイムが3分00秒749で燃料消費量0.739リッターの#5鷹取剛司がベストフューエルをマークした。


【Ecoチャレンジ】天候:晴れ 路面:ドライ

 ブリーフィングが行われた後、8時10分より10リッターチャレンジのグリッドを決めるEcoチャレンジが20分間で行われた。基準タイムは3分05秒に設定。計測開始早々に基準タイムをクリアしてトップに立ったのは#10武石真和で燃料消費量は0.741リッター。これに#17中澤忠正、#5鷹取が続く。周回を重ねるごとに各ドライバーが基準タイムをクリアし2位以下の順位がめまぐるしく変わっていく。しかし、残り時間が少なくなると#19土橋元亮が0.689リッターをマークしてトップに浮上、2番手には#5鷹取がつける。さらに#19土橋は最終ラップに0.672リッターまで燃費を伸ばし、自身初のポールポジションを決める。2番グリッドには#5鷹取、3番グリッドには#10武石、以下#3金子、#18江藤隆仁、#7政本健一がつけた。


《ポールポジション #19土橋元亮選手のコメント》

「昨日の練習走行より楽にタイムが出せました。過去のデータからみて0.6リッターの争いになると思っていました。最後尾からコースインしたのでとくに誰かの後ろでアタックするというパターンではありませんでした。Ecoチャレンジ中はアタックしながら電池を充電させる走りでこの結果を出すことができたので、10リッターチャレンジのレース中も良い感じでいけると思います。初めてのポールスタートなので、表彰台に上がれるように頑張ります」


【10リッターチャレンジ】天候:晴れ 路面:ドライ

 梅雨とは思えぬ爽やかな晴天の下、13時45分よりフォーメーションラップが開始された。レース周回数は8周、使用できるガソリン量は6.4リッターに設定され、1周あたりで使用できるガソリンは平均で0.8リッターとなる。

 今回がレースデビューとなるドライバー4人を含む13台がコースを1周してグリッドに着くと、ファイブユニットのレッドシグナルが点灯。一瞬の間を置いてブラックアウトするとレースが開始された。

 初めてのポールポジションスタートとなる#19土橋であったが、落ち着いた走りでトップの座をキープしたまま1コーナーへ飛び込んで行く。すぐ後ろには#5鷹取、その後方では4番手スタートの#3金子が#10武石を交わして1コーナーへ進入する。オープニングラップ終了時での順位は#19土橋を先頭に、#5鷹取、#3金子、#10武石がつづき、その背後では10リッターチャレンジ初参戦の#7政本が#18江藤を抜いて5番手にポジションを上げる。その#7政本は2周目に3番手まで順位を上げ、4周目のスプーンカーブ入口で#5鷹取を捕らえて2番手まで浮上すると5周目の1コーナーで先頭の#19土橋を抜き去りトップに躍り出る。ト先頭に立った#7政本は6周目に入るとさらにペースを上げ、後続を引き離しにかかるが、この時点で燃料を使いすぎており、このままのペースでは最後まで走りきることはできない状況となる。

 一方、#19土橋は#5鷹取にも抜かれ、3番手まで順位を落とすが、#7政本と#5鷹取のトップ争いを後方からじっくり見据え、燃料をセーブして終盤に勝負を賭ける様子。

 レースも終盤となる7周目に2番手の#5鷹取が130Rで#7政本をパスしてトップに浮上し、そのままファイナルラップに入るが、1コーナーで周回遅れにひっかかってしまい、思うようにペースが上げることができない。そして、ここまで大健闘の走りを見せた#7政本は、デグナーカーブ入口で擬似ガス欠となり、トップ争いから離脱してしまう。これで#19土橋は2番手にポジションを戻し、燃料を十分残した状態でトップの#5鷹取に襲いかかる。#19土橋はヘアピンカーブの立ち上がりで#5鷹取に並び、スプーンカーブ入口でパスして再びトップに浮上すると、そこからはアクセル全開で逃げ切り、念願の鈴鹿初表彰台をポール・トゥ・ウインで飾った。2位には#5鷹取、そして最終ラップの最終コーナーで#10武石を捕らえた#3金子が3位でチェッカーを受けた。


《優勝 #19土橋元亮選手のコメント》

「スタートは上手くいって、鷹取さんとの差をも広げることができたので、このままいけるかなと思ったのですが、政本さんが追い上げてきたのがわかりました。政本さんに抜かれて2番手に下がった時は、政本さんのペースで走ったら燃料が最後までもたないと思い、抜こうか抜くまいか躊躇していたら鷹取さんに抜かれ、2台の後ろで様子を見ることにしました。このポジションで燃費を稼ぎ、最後に勝負に出ようと思いました。レース中は1周0.7リッターの走りができたので最終ラップでも燃料が0.9リッター残っていました。鷹取さんを抜いてからはスピンしないように全開で走りました。最後のシケインで鷹取さんに攻められたら怖いなと思いましたが、鷹取さんの車に擬似ガス欠のハザードランプが見えたので、その時に優勝を確信しました。鈴鹿で初めての表彰台が優勝ということで、とても嬉しいです。レースデビューはクラッシュしてリタイヤだったのですが、講師の方やスタッフの方にアドバイスをいただいて、やっと優勝することができました。晴れ舞台で一番上に立てて本当に嬉しかったです」


《2位 #5鷹取剛司選手のコメント》

「最終ラップの周回遅れに引っかからなかったら勝てたと思います。1コーナーと3コーナーのダブルで引っかかってしまいました。ガソリンは土橋さんより自分の方が残っていると思っていたのですが、予想外に土橋さんの燃費が良かったですね」


《3位 #3金子純選手のコメント》

「悔いの残るレースでした。安全とルールを守ると言うことが今日の目標だったのですが、ヘアピンで接触してしました。3位という結果は、たまたま燃料を温存したらタナボタで得ることができた感じです。今回はスクールで学んできたことが活かせなかったような気がします。でも鈴鹿で初めて表彰台に上がることができたので良かったです。嬉しさ半分、大反省が半分です」


《ドライビングスタンダードダイレクター岡田秀樹氏のコメント》

「レース中に1回接触がありましたが、今後はお互いに気を使ってもらえれば良いと思います。レース自体は抜きつ抜かれつがあって面白かったと思います。普段から練習したり努力している方達が前にいくことができるので、今日悔しい思いをした方はこれから練習してください。努力は必ず結果に繋がるのが自動車レースなので、今後も腕を磨いてチャレンジしていただきたいと思います」