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イベントリザルト

2016 CR-Z 10リッターチャレンジ

  • 4.23
    • Qualify
    • Result
    • Report
  • 9.3
  • 11.12
2016 FIA世界ツーリングカー選手権シリーズ 日本ラウンド
CR-Z 10リッターチャレンジ 9.3 もてぎリポート

2016 Honda Sports & Eco Program
CR-Z 10リッターチャレンジ 9.3 もてぎ レポート

 2016 Honda Sports & Eco Program CR-Z 10リッターチャレンジ9.3もてぎが、9月3日(土)にツインリンクもてぎで2016 FIA 世界ツーリングカー選手権シリーズ JVCKENWOOD 日本ラウンド(WTCC)のサポートレースとして開催された。舞台となったツインリンクもてぎのコースサイドにはWTCCならではの看板が掲げられ、世界選手権独特の雰囲気が漂っていた。

 土曜日の予選・決勝に先立ち、金曜日には2回の練習会が設けられ、練習会のみの参加者2名を含む15名が走行。各ドライバーは燃費やタイムの最終確認を行った。


【Ecoチャレンジ】天候:晴れ 路面:ドライ

 9時35分より予選となるEcoチャレンジが開始された。基準タイムは2分49秒に設定。今回注目するドライバーは、ツインリンクもてぎ初参戦となる双子の渡邉兄弟で、鈴鹿で3回の優勝経験がある兄の#1渡邉勇輔と、鈴鹿で3位表彰台の経験がある弟の#4渡邉大輔のふたり。コースインが始まると、#1渡邉と#4渡邉の間に#12鷹取剛司がつけ、お互いを牽制する形でアタックが始まった。まずは#1渡邉が3周目に基準タイムをクリアし、燃費0.586リッターをマークしてトップに立つ。しかし、5周目に#12鷹取が#1渡邉のスリップを使って0.562リッターをマークし、トップに立つ。さらに#4渡邉もこの周回に2番手に浮上。しかし、6周目に#1渡邉が0.560リッターをマークして逆転のポールポジションを決める。そして上位陣に割って入ったのが#10藤吉健一で、最後のアタックで#1渡邉と同じ0.560リッターをマークするが、後から記録を出したため2番グリッドとなる。3番グリッドには#12鷹取、以下#4渡邉、#5松本玲二、#14大江将司がつけた。

《ポールポジション #1渡邉勇輔選手のコメント》

「基準タイムをクリアすることを目指して走っていたら何となくこの燃費がでてしまいました。1周目はダメだったのですが、2周目にペースを上げたら0.5リッター代後半の燃費がでました。後ろから鷹取さんが来たので逃げようとしてペースを上げたら、タイムがかなり上がり、燃費もいい記録がでました。なので、この燃費が出せた理由が分かりません。このコースは鈴鹿より難しいですね。止めて、向きを変えての繰り返しで、コーナーにあまりカントがついていないのでオーバーステアになったりして難しかったです。決勝は周りの様子を見て臨機応変に戦います」

【10リッターチャレンジ】天候:晴れ 路面:ドライ

 気温28℃、爽やかな風が吹く絶好のコンディションの中、8周の決勝レースが行われた。今回使用できるガソリンの量は4.88リッターに設定された。1周あたりで使用できるガソリンの量は平均で0.61リッターとなる。

 12時55分になるとフォーメーションラップが開始。14台がスターティンググリッドに整列すると、レッドシグナルが消灯してレースが開始された。

 抜群のスタートを見せたのが3番グリッドスタートの#12鷹取。1コーナー手前で#10藤吉を抜き、さらに進入では#1渡邉のイン側に並び、2コーナーで先頭に躍り出る。その後方では9番グリッドスタートの#3金子純が1コーナーで#5松本を交わし、さらに5コーナーまでに#10藤吉を抜き去り4番手までポジションを上げてくる。

 オープニングラップのオーダーは、#12鷹取を先頭に#1渡邉、#4渡邉、#3金子、#5松本、#10藤吉が続く。

 その後上位陣の順位に変動は無く、5周目の 2コーナーから3コーナーにかけて#1渡邉が#12鷹取の前に出るが、その先の4コーナーで再び#12鷹取がトップを奪い返す。

 そしてドラマは最終ラップで起きた。このままトップを死守してフィニッシュするかと思われた#12鷹取は90度コーナーで痛恨のガス欠となってしまう。2番手につけていた#1渡邉はビクトリーコーナーを立ち上がったところで#12鷹取を交わし、念願のトップに躍り出て、もてぎ初優勝を飾る。さらに#4渡邉も2番手に浮上してチェッカーを受け、その後ろでは#12鷹取と#3金子が横一列に並んだ状態でフィニッシュ。3位争いは写真判定となるも、1000分の6秒差で#3金子が表彰台を獲得した。4位には#5鷹取、以下#18磯田尚孝、#10藤吉の順でチェッカーを受けた。

《優勝 #1渡邉勇輔選手のコメント》

「レース展開は去年の鈴鹿と同じでした。最後は賭けでしたけど、鷹取さんの動きが怪しかったので燃費が厳しいのがわかりました。序盤は後ろがどこまで追い上げてくるのかわからなかったので、前より後ろを見ていました。ストップアンドゴーのサーキットであまり並びたくなかったのでそこは警戒しました。ここは鈴鹿に比べて、タイムや燃費を稼ぐところが少ないので難しかったですね」

《2位 #4渡邉大輔選手のコメント》

「初めてのもてぎで、走るまではどうなるか不安でしたが、鈴鹿と同じような考え方で走ったら思っていた以上に上手くいきました。コースの特性は全く鈴鹿と違いますが、基本を守れば同じような走り方でも良い結果がだせると言うことがわかりました。兄弟対決は負けてしまいました。レース中に仕掛けようかなと思いましたけど、先頭の鷹取さんの動きが怪しかったので漁夫の利で行けるかもしれないと頭の中をよぎりましたが、その余力も無く2位で終わりました。今度こそは兄弟対決に勝ちたいと思います」

《3位 #3金子純選手のコメント》

「今回の予選結果は自分の中では最悪の結果でした。決勝は周りの予選結果を考えると5位かなと思っていました。ピットクルーには前の車の燃費状況をピットサインで出してもらいました。練習も予選も色々な人の意見を聞いて目茶苦茶な走りになってしまったので、スクールの時の良かったイメージに戻して走りました。その結果、最後まで燃料を残すことができ、3位というご褒美をいただきました。でも、我慢のレースでしたね。今回の参加者は表彰台経験者がたくさんいたので、その中で渡邉兄弟の次の3位に入れたのはとても嬉しかったです。11月のレースはスクール生として1番を獲って卒業したいです」

《ドライビングスタンダードダイレクター岡田秀樹氏のコメント》

「レース終盤に、このまま終わるのかなと思ったら、そうはいかない展開でした。皆さん個々に課題ができて、次のレースに向けて色々練習されたらよいのではないかと思います。最後のバトルで抜くシーンがありましたが、いつも注意しているように相手のスペースを1台分残すマナーの良いレースでした。最近このレースの面白さがでているように思いますので、引き続き燃費の設定は予選も決勝も微妙にしようと思っています(笑)」