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イベントリザルト

2019 FIT 10リッターチャレンジ

2019 AUTOBACS SUPER GT Round.8 MOTEGI GT 250km RACE
FIT 10Lチャレンジ 11.02 もてぎリポート

FIT 10リッターチャレンジ 11.2 もてぎ レポート

 「Honda Sports & Eco Program FIT 10リッターチャレンジ11.2もてぎ」が11月2日(土)ツインリンクもてぎで「2019 AUTOBACS SUPER GT Round8 MOTEGI GT 250km RACE GRAND FINAL」のサポートレースとして開催された。このレースには今回がレース初参戦となる#6大串哲也、#12武尾祐弥、#14矢島澄人、#15萩原淳一の4名のドライバーを含む11台がエントリー。
 金曜日には翌日の公式予選・決勝レースに先立ち25分間の練習会が2回設けられた。濃霧のため開始時間が大幅に遅れたが、走行は2回ともドライコンディションで行われ、Ecoチャレンジ形式で行われる予選を想定して基準タイムを2分50秒に設定した燃料消費量計測が行なわれた。1回目のベストフューエルは#7松田吉正が消費燃料0.5587リッター(2分46秒361)をマーク、2回目は#10武石真和が消費燃料0.5258リッター(2分48秒872)をマークした。

【Ecoチャレンジ】天候:晴れ / 路面:ドライ
 朝から晴天に恵まれたツインリンクもてぎ。11時15分より公式予選のEcoチャレンジが20分間で行われた。予選前に行われたドライバーズブリーフィングでは、Ecoチャレンジの基準ラップタイムが2分47秒と発表された。計測開始早々基準タイムをクリアしてトップに立ったのは#7松田で消費燃料は0.5356リッター(2分46秒719)、これに#8稲垣晃と#10武石がつづく。前日より好調の#7松田は周回を重ねる毎に記録を更新する。2番手以下も徐々に記録を伸ばすが#7松田の記録を上回ることができない。#7松田は最後のアタックで0.502リッターまで記録を伸ばして見事初ポールポジションを獲得する。#8稲垣は最終ラップに0.5611リッターを記録したが#7松田の記録には届かず2番手に留まる。3番手には#10武石、以下#11金子純、#15萩原淳一、#6峯岸弥生の順番で午後の決勝レースを迎えることになった。

ポールポジション #7松田吉正選手のコメント
「嬉しいです。コンスタントにタイムを縮めつつ、燃費も少しずつ縮めることができました。ラスト2ラップの時に保険になるようなタイムを出すことができたので、最後の周はギャンブルにでたらそれが当たってしまいました。決勝は楽しんで走りたいのですが、時間帯が夕方なのでいろいろ補正したいと思います。ポールから走るのが初めてなので駆け引きを考えています。自分の作戦通り走って抜かれても、それは楽しいと思います」

【10リッターチャレンジ】天候:晴れ / 路面:ドライ
 SUPER GTの公式予選が終わると陽はすっかり傾き、メインストレートが日陰となった15時25分よりスタート進行が始まった。今回8周のレースで使用できるガソリン量は4.80リッターに設定。1周のフォーメーションラップを終え、11台のマシンがグリッドに整列するとファイブユニットのシグナルがオールレッドからブラックアウト。好スタートを見せたのはセカンドローの#11金子と#10武石で、ポールの#7松田と2番手スタートの#8稲垣はやや出遅れてしまう。1コーナー手前では#11金子、#10武石、#8稲垣、#7松田がフォーワイドで並ぶ。そしてホールショットを決めたのは#11金子で、2番手に#10武石、3番手には#8稲垣がつけ、その後方には4列目から好スタートを見せた#6大串哲也がインから#7松田をパスして4番手まで順位を上げる。集団に飲み込まれた#7松田は5番手で1コーナーに入っていく。しかし#7松田は5コーナーで#6大串と#8稲垣を抜いて3番手まで順位を戻す。ヘアピンカーブで#10武石が#11金子の前に出て先頭に立つと、コントロールライン手前で#7松田が#11金子を抜き去り2番手にポジションを上げてくる。オープニングラップのオーダーはトップの#7武石に続いて#7松田、#6大串、#11金子、#8稲垣、#13武智の順でコントロールラインを通過。そして#7松田は2周目の3コーナー手前で#10武石をパスしてトップに浮上して後続を引き離しにかかる。後方では#6大串が90度コーナーで#10武石を抜いて2番手に順位を上げる。トップに立った後の#7松田の速さと燃費の良さは他を寄せつけず、周回を重ねる毎に後続との差を広げ、最後は2位以下に7.652秒の差をつけ、見事ポール・トゥ・ウインで初優勝を飾った。一方2番手争いは最終ラップまでもつれ、#11金子、#10武石、#8稲垣の3台に絞られる。勝負を賭けた#8稲垣はペースを上げ、ヘアピンカーブ手前で#10武石をパスすると、さらにバックストレートで#11金子をパスして2番手に浮上する。その後方では#10武石がセカンドアンダーブリッジ立ち上がりで#11金子を抜き去り今度は#8稲垣に襲いかかる。しかし、#8稲垣は何とか0.151秒差で#10武石を抑え2位でフィニッシュ。3位には#10武石、以下#11金子、#6大串、#16平塚の順でチェッカーを受けた。

優勝した#7松田吉正選手のコメント
「難しかったです。ポールポジションは初めてで、今まで経験したことがない景色で緊張しました。スタートに失敗して何台かに抜かれてしまいましたが。自分としては普通にスタートをしたつもりだったのですが、もう少し頑張ってもよかったのかなと思います。2コーナーを過ぎる辺りからみんなワーッときたので、これに飲み込まれてはまずいと思ってペースを上げました。序盤にすべて抜き返してトップを奪い返すことができました。中盤以降は後続との差を広げ、燃費のよい走りができました。参戦3年目でポール・トゥ・ウインで優勝できて嬉しいです。でも、もっと競りあうレースがしたいので、この後ネタばらしをしたいと思います」

2位に入賞した#8稲垣晃選手のコメント
「序盤からものすごいバトルが始まってしまいました。スタートの1コーナーに4ワイドで入っていくなんて今までなかったですよね。皆さんやる気満々だなと思い、様子を見て走って最後にスパートを掛けようと思っていました。でも中盤まであまりポジションを上げることができず、最終ラップに0.8リッター残っていたので武石さんに勝負しました。でもフィニッシュ手前でガス欠になってしまい何とか抜かれずに2位に入ることができました。それにしても松田選手の走りは異次元でした。なんであんな走りができるのか不思議です。今回は皆さんオレンジライトがついているのに仕掛けてきて、終始バトルの楽しいレースでした。表彰台に上がれて良かったです」

3位に入賞した#10武石真和選手のコメント
「途中からトップの松田選手には追いつけないと判断して、何とか表彰台に上がりたいと思いました。松田選手は練習から調子が良かったですね。体調が悪かったので自分としてはよくやったと思います」

ドライビングスタンダードダイレクター岡田秀樹氏のコメント
「今日のレースは接触もなく良いレースだったと思います。坦々としたレースでしたが、後半にはバトルもあり全体的には良かったと思います。優勝した松田さんのように努力をした人はきちんと成果がでるということです。たくさん練習した人はそれなりに上手くなります。努力は裏切らないといことですね。クルマを使っているとは言え、やはりスポーツなのです。スーパーGTに出場しているプロのドライバーはサーキットを走る時間がとても多いです。これが3ヶ月に一度しか乗れなければ速く走ることは出来ないわけで、見えないところで努力していることが結果に繋がっています。松田さんに勝ちたい人は練習することが大事です。最近はシミュレーターなども役に立つと思います」