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イベントリザルト

2020 FIT 10リッターチャレンジ

2020 AUTOBACS SUPER GT Round7 FUJIMAKI GROUP MOTEGI GT 300km RACE
FIT 10Lチャレンジ 11.07 もてぎリポート

FIT 10リッターチャレンジ 11.7 もてぎ レポート

 「Honda Sports & Eco Program FIT 10リッターチャレンジ11.7 もてぎ」が11月7日(土)栃木県ツインリンクもてぎで「2020 AUTOBACS SUPER GT Round7 FUJIMAKI GROUP MOTEGI GT 300km RACE」のサポートレースとして開催された。今回このカテゴリーは新型コロナウイルス感染防止の観点から東パドックを拠点としての進行となった。このレースにはレース初参戦となる#2島倉潔、#7鈴木義紀、#8齋藤正人、#10西村雄一朗、#12畠山淳也、#13泉地笑、#14加賀誠、#15蓮見友之、#16野村純の9名のドライバーを含む14台がエントリー。
 金曜日には翌日に行われる公式予選・決勝レースに先立ち25分間の練習会が2回設けられた。走行は2回ともドライコンディションで行われ、Ecoチャレンジ形式で行われる公式予選を想定して基準タイムを1回目は2分50秒、2回目は2分47秒に設定し、燃料消費量計測が行なわれた。1回目のベストフューエルは、#4松田吉正が消費燃料0.5087リッター(2分48秒584)を記録。2回目も#4松田吉正がベストフューエルとなる消費燃料0.5344リッター(2分45秒817)を記録した。

【Ecoチャレンジ】天候:晴れ / 路面:ドライ
 朝から青空が広がったツインリンクもてぎ。予選前のドライバーズブリーフィングでEcoチャレンジの基準ラップタイムが2分47秒と発表された。7時50分より公式予選となる20分間のEcoチャレンジが開始された。序盤はペースが上がらなかった#4松田が、4周目に基準タイムをクリアすると最終ラップの8周目に消費燃料0.5202リッター(2分46秒391)まで記録を伸ばしてポールポジションを獲得。2番手には消費燃料0.5567リッター(2分45秒769)の#3稲垣晃、3番手には消費燃料0.5586リッター(2分46秒109)の#5武石真和がつけ、上位3名は昨年のこの大会で表彰台に上がった顔ぶれとなった。4番手以下は#9武智雄次、#8齋藤正人、#6峯岸弥生の順位で決勝レースを迎えることになった。

ポールポジション #4松田吉正選手のコメント
「今回は例年に無く厳しかったです。朝一番の走行だったので、路面がまだ出来上がっていない状況でした。前回はSUPER GTの走行後だったのでグリップが良かったのですが、今回は路面温度も低く最初の3、4周は基準タイムをクリアすることもでず焦りました。レースは上位のタイムが僅差なので去年に比べると激しい戦いになると思います。接触のリスクを避けるように安全に楽しく走って、バトルを楽しみたいと思います」

【10リッターチャレンジ】天候:晴れ / 路面:ドライ
 FIA-F4の決勝レースが終わると12時30分よりスタート進行が始まった。今回このレースで使用できるガソリン量は5.20リッターに設定。東ピットよりメインストレート上のグリッドに向けて14台のマシンが続々とコースイン。グリッドでの選手紹介が終わるとフォーメーションラップが開始された。1周の隊列走行を終えて全車がグリッドに着くと、レッドシグナルがブラックアウトして8周のレースがスタート。ポールスタートの#4松田はスタートダッシュを決めてホールショットを奪う。2番手には#3稲垣、3番手には#5武石らがつける。1周目からペースを上げるトップグループの3台は徐々に4番手以下を引き離していく。オープニングラップのオーダーは#4松田を先頭に、#3稲垣、#5武石、そして大きく差が開いて#8齋藤、#9武智、#7鈴木の順でコントロールラインを通過していく。2周目に入ると#5武石がペースを上げ、ダウンヒルストレートで#3稲垣を捕らえて2番に順位を上げる。一方3番手に下がった#3稲垣はペースを抑えてレース終盤に勝負を賭ける様子。レースが終盤に差し掛かった7周目に#5武石が勝負を賭け、1コーナー手前で#4松田をパスしてトップに浮上する。さらにペースを上げたのは#3稲垣で、一時は先頭と6秒以上あったギャップを一気に縮める走りを見せ、ダウンヒルストレートで2台をごぼう抜きしてトップに浮上する。しかし、7周目のコントロールラインを通過した時点で#3稲垣の燃料は残り0.1リッターしかなく、このまま最終ラップを走り切るのは難しい状況となる。そして最終ラップ、3番手の#4松田は3コーナー手前で#5武石を抜き2番手にポジションを上げる。しかし、#4松田は3コーナーの出口で痛恨のオーバーランをしてしまい#5武石に先行を許してしまう。そして#3稲垣は3コーナーを立ち上がったところで燃料を使い果たしてペースダウンし、3番手に順位を下げる。激しいトップ争いはファーストアンダーブリッジで#4松田が#5武石を捕らえ決着がついた。2番手に順位を落とした#5武石はダウンヒルストレートで燃料を使い果たしてしまい万事休す。トップに返り咲いた#4松田はそのままチェッカーを受け、ポール・トゥ・ウインで2連勝を飾った。2位には#5武石、3位には#3稲垣が入り、終始激しいバトルを展開していた4位争いは、ビクトリーコーナー立ち上がりで#9武智をパスした#7鈴木が制した。5位には#9武智、以下#8齋藤、#6峯岸、#12畠山、#16野村、#10泉地の順でチェッカーを受けた。

優勝した#4松田吉正選手のコメント
「疲れました。去年とは違ってバトルが多く、楽しめた一方で大変なレースでした。事前に何パターンか作戦を練っておいたのですが、その中のひとつがあてはまりました。でもそれを実行するには後ろが接近していたので大変でした。最初から最後までテール・トゥ・ノーズの展開で、神経をすり減らすレースでした」

2位に入賞した#5武石真和選手のコメント
「結果は去年と似たような感じだったです。練習走行から松田さんには燃費でかなわないのは分かっていたのですが、ガス欠になってもいいから離されないようにプレッシャーを与えつづけようと思いました。こういうことがやりたかったので満足です」

3位に入賞した#3稲垣晃選手のコメント
「見事にやってしまいました。周回数を勘違いしてスパートを掛けたらチェッカーが出ず、あっ、終わったと思いました。でも後ろの方も同じようにガス欠だったので、何とか表彰台に上ることができました」

ドライビングスタンダードダイレクター岡田秀樹氏のコメント
「ブリーフィングでお願いしたとおりにスタートのペナルティも無く、慎重なスタートでした。レースは予想通りに経験のある方と初めての方のふたつのグループに分かれましたが、その中でもバトルがあり、上位3台のバトルは見応えありました。何よりも皆さんが楽しめたということが良かったと思います。初参戦の方はここで終わることなく、さらにスキルを上げて高いレベルで戦うことができるようになると、もっと楽しくレースをすることができるので、上を目指してください」