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イベントリザルト

2018 FIT 10リッターチャレンジ

2018 AUTOBACS SUPER GT Round3 SUZUKA GT 300km Fan Festival
FIT 10リッターチャレンジ 5.18 鈴鹿リポート

2018 Honda Sports & Eco Program
FIT 10リッターチャレンジ 5.18 鈴鹿 レポート

 2018 Honda Sports & Eco Program FIT 10リッターチャレンジ5.18鈴鹿が、5月18日(金)に三重県鈴鹿サーキットで2018 AUTOBACS SUPER GT Round3 SUZUKA GT300kmのサポートレースとして開催された。

 金曜日に行われる10リッターチャレンジに先立ち、前日の木曜日には2回の練習会が行われた。このセッションでは予選となるEcoチャレンジを想定した燃費計測のシミュレーションが行われ、Honda FITを使っての10リッターチャレンジは今回が初めてということで、参加者は車両の確認を慎重に行っていた。基準タイムは2セッションとも3分00秒に設定され、1回目のセッションでベストフューエルをマークしたのは、ラップタイムが2分57秒703で燃料消費量0.7590リッターを記録した#9鷹取剛司で、2番手には#7武石真和、3番手には#14望田佳子がつけた。#9鷹取は2回目のセッションでも0.7099リッターのベストフューエルをマーク、2番手には#14望田、3番手に#7武石がつづいた。


【Ecoチャレンジ】天候:晴れ 路面:ドライ

 7時10分より予選前のブリーフィングが行われ、8時00分より10リッターチャレンジのグリッドを決めるEcoチャレンジが20分間で行われた。基準タイムは3分03秒で、#12峰岸弥生には5秒のハンディキャップが与えられた。今回は西パドックを使用するため、西コースピットよりコースインしてアタックが始まった。

 計測2周目に基準タイムをクリアしたのは#7武石、#8政本健一、#15江藤隆仁、#16尾本敏彦、#17磯田尚孝の5人。3周目に入ると#9鷹取が0.6837リッターでトップに立つと、これに#14望田、#3稲垣晃、#11中澤忠正がつづく。前日の練習会から好調の#9鷹取は周回を重ねるごとに燃費を伸ばし、最終ラップには0.6605リッターをマークしてポールポジションを獲得する。2番グリッドには#14望田、3番グリッドには#11中澤、以下#3稲垣、#16尾本、#8政本がつづいた。


《ポールポジション #9鷹取剛司選手のコメント》

「マイペースで後ろを気にしながらアクセルを緩めたりして走りました。もう少し記録を伸ばせたかもしれません。決勝は望田さんが後ろを抑えてくれるといいですね」


【10リッターチャレンジ】天候:晴れ 路面:ドライ

 気温28.2度、路面温度41.4度、湿度は58.3%と5月とは思えない蒸し暑いコンディションの鈴鹿サーキット。12時30分よりスタート進行が始まった。今回使用可能な燃料は6.56リッターで、1周あたりで使用できるガソリンは平均0.82リッターとなる。

 西コースピットから11台のマシンがコースイン。メインストレートのグリッドに整列すると選手紹介が行われ、12時45分よりフォーメーションラップが開始された。このレースがデビュー戦となる2人を含む11台が1周の隊列走行を終え、グリッドに着くとシグナルがオールレッドからブラックアウトし、8周のレースが始まった。ホールショットを奪ったのはポールスタートの#9鷹取。これに#14望田、#11中澤がつづく。この後方では8番グリッドからスタートした#7武石が1周目からペースを上げ、4番手までポジションを上げる。オープニングラップ終了時での順位は、#9鷹取を先頭に#14望田、#11中澤、#7武石、#16尾本、#17磯田の順。

 先頭グループに追いついた#7武石は2周目の最終コーナーで#11中澤を捕らえて3番手に浮上すると、さらにペースを上げ1コーナー手前で#14望田と#9鷹取の2台を一気に抜き去りトップに躍り出る。先頭に立った#7武石は3周目にこのレースのベストタイムとなる2分56秒096をマークして後続を引き離しにかかるが燃料を使いすぎてしまい、中盤以降の走りに不安を残す。一方、2番手に順位を落とした#9鷹取は#7武石のペースに惑わされること無く走行をつづけ、5周目のデグナーカーブで#7武石をインから抜き去りトップの座を奪い返す。2番手にポジションを落とした#7武石はスプーンカーブで#14望田と#11中澤にも先行を許し、4番手まで順位を下げる。

 レースも終盤となる6周目に入ると、ここまで5番手を走行していた#8政本が燃費を無視したかのようなハイペースでトップグループに接近。メインストレートで#7武石を捕らえると、1コーナーの進入で#11中澤と#14望田をインから抜き去り2番手まで順位を上げる。順位を下げた#14望田はヘアピンカーブからペースを上げ、つづくスプーンカーブで#8政本をパスして2番手にポジションを戻す。しかし、#8政本は130Rで再び#14望田を抜き返し2番手でコントロールラインを通過。

 めまぐるしく順位が入れ替わる2番手争いは7周目の1コーナーで決着がついた。#14望田はインから#8政本を抜いて2番手のポジションを奪い返すとレースはファイナルラップに突入。このまま#9鷹取がトップを守りきるかと思われたが、#14望田が日立オートモーティブシステムズシケインで#9鷹取をアウトからパスしてトップに浮上。そのままフィニッシュラインを通過して念願の初優勝を飾る。#14望田は記念すべきFITでの第一回10リッターチャレンジを制し、女性ドライバーとして初めて表彰台の頂点に立った。2位には#9鷹取、3位には#7武石が入り、以下#3稲垣、#11中澤、#17磯田の順でチェッカーを受けた。


《優勝 #14望田佳子選手のコメント》 「以前10リッターチャレンジ中にクラッシュして痛い経験をしたことがありますが、その後頑張ってきて良かったと思います。優勝できてとても嬉しいです。スタートが上手くいったので、このままミスしなければ表彰台は狙えると思っていました。私と鷹取さんの間に政本さんが入った時はペースや燃費が乱れるのを避けるために燃料を多めに使って抜きました。そのまま政本さんの後ろについていても良かったのですが、余裕があったので抜きました」


《2位 #5鷹取剛司選手のコメント》

「バトルの場面もありましたが、余裕がありましたね。もう1周走れるくらい燃料を残してしまいました。レース中は望田さんの燃費を考えながら走りました。スリップを使えってもらえるように、でも抜かれないように気を使いました。次は優勝を狙います」


《3位 #7武石真和選手のコメント》

「表彰台に立つことができて感激です。レース序盤に先頭に立ったのは回りのペースが遅かったからです。あのペースだとトップの2台はかなり燃料が余っていたと思います。3位という結果には大満足です」


《ドライビングスタンダードダイレクター岡田秀樹氏のコメント》

「バトルのあるレースでしたが、皆さんマナーを守っていただいてトラブルも無く、良かったと思います。燃費を考えながら走るレースなのに、こんなに面白くなるのかと驚きました。脱水症状になった方もいましたが、スタート直前までエアコンを使うなど今後は注意してください」