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イベントリザルト

2015 CR-Z 10リッターチャレンジ

スーパー耐久シリーズ 2015 第6戦
CR-Z 10リッターチャレンジ 10.24 鈴鹿リポート

CR-Z 10リッターチャレンジ 10.24 鈴鹿

 Honda Sports & Eco Program CR-Z 10リッターチャレンジ10.24鈴鹿が、10月24日(土)鈴鹿サーキットでスーパー耐久シリーズ第6戦のサポートレースとして開催された。

 土曜日のレースに先立ち、前日の金曜日には2回のCR-Z練習会が設けられ、専有走行のなかで各ドライバーがレース当日に向けた最終調整を行った。


【Ecoチャレンジ】天候:晴れ / 路面:ドライ

 8時00分より10リッターチャレンジのグリッドを決めるEcoチャレンジが行われた。今回の基準ラップタイムは3分00秒に設定。基準ラップタイム未満で走行した周の燃料消費量が最も少ないドライバーがポールポジションを獲得する。

 計測終了間際までトップに立っていたのは初参戦の#7菅沼聡で、ガソリン使用量は0.725リッター、2番手には0.730リッターの#18鷹取剛司がつけていた。しかし、終了間際に#12渡邊勇輔が0.718リッターのベストフューエルをマークしてポールポジションを獲得。この結果2番グリッドに#7菅沼聡、3番グリッドに#18鷹取剛司がつけ、以下#2磯田尚孝、#8金子純、#9藤井潤という順位でセッションが終了した


ポールポジション #12渡邊勇輔選手のコメント

「サーキットを走ったのが1年2ヶ月ぶりだったので、まずは感覚を戻すところから始めました。サーキットのコンディションは涼しくて良い状態なのに、なぜか燃費の良い走りができませんでした。去年より1秒ぐらい落とさないと去年と同じ燃費を出すことができない状況でした。決勝は6.8リッターの燃料が使えるので気持ち的には楽なのですが、その分後ろの方も速いペースで走るでしょうし、レース巧者なので苦戦すると思います。作戦は3パターン考えています。どれを選ぶかは走り出してから考えます。基本的には最初から最後まで1周につき0.85リッターのペースで走ります」


【10リッターチャレンジ】天候:晴れ / 路面:ドライ

 決勝である10リッターチャレンジの周回数は8周、使用できるガソリンの量は6.8リッターに設定され、1周あたり0.85リッター使える計算になる。晴れ渡る秋空の下、11時35分にフォーメーションラップ開始。13台がコースを1周してグリッドに着くとレッドシグナルが消灯、10リッターチャレンジ決勝レースがスタートした。

 好ダッシュでホールショットを奪ったのは、ポールポジションの#12渡邊。その後方では#7菅沼と#18鷹取の激しい2番手争いが繰り広げられ、#7菅沼は1コーナーのアプローチで#18鷹取にアウトから並ばれるが、何とか2番手のポジションをキープして2コーナーを立ち上がって行く。その後#18鷹取に先行を許してしまう場面もあった#7菅沼は、シケインで#18鷹取を抜き、再び2番手に順位を戻す。

 オープニングラップの順位は#12渡邊を先頭に、以下#7菅沼、#18鷹取、#2磯田、#8金子がつづき、6番手には10番グリッドからスタートした#11中澤忠正がつける。

 2周目に入ると#7菅沼が#12渡邊を捕らえてトップに浮上。一方2番手に順位を落とした#12渡邊は#7菅沼のスリップを使い、燃費を稼いで終盤に勝負する様子だ。

 上位3台がこのまま膠着状態になるかと思われた5周目の1コーナーで、2番手の#12渡邊が#18鷹取に抜かれ、3番手にポジションを落とすが、デグナーカーブで#18鷹取を捕らえて2番手のポジションを奪い返す。

 このレースで常に好成績を残している#18鷹取は、レース終盤になるとペースを上げ、7周目のプーンカーブで#12渡邊をパスして2番手に浮上。

 レースはついに最終ラップに突入。トップ3台の中で残りの燃料に最も余裕がある#12渡邊は、このレースのベストタイムを更新する勢いで追撃を開始する。まずはスプーンカーブ出口で#18鷹取を抜いて2番手に順位を上げ、さらにトップの#7菅沼をロックオン。シケインの侵入でトップ#7菅沼の後方にピタリとつき、そのまま最終コーナーを立ち上がって行くと、なんと#7菅沼が痛恨のガス欠でペースダウン。#7菅沼と#12渡邊が並んだ状態でフィニッシュラインに向かうが、先にチェッカーフラッグを受けたのは#12渡邊。これで#12渡邊は昨年8月の鈴鹿大会につづく3勝目を飾った。2位には0.131秒差で#7菅沼。3位には最後にガス欠こそ喫したものの何とかゴールまでたどり着いた#18鷹取が入った。


優勝した#12渡邊勇輔選手のコメント

「2番手に下がってから作戦を変えました。自分のペースを守りたかったので無理にトップの座を守ることはしませんでした。走行中は燃料の貯金に余裕があったので、後々抜けると思っていました。最終ラップはシケインで菅沼さんとの差が詰まり、菅沼さんのバッテリーが無いのも分かっていたので、全開でいけば抜けるかもしれないと思いました。チェッカーを受けた後、リーダーボードを見て、初めて優勝したことが分かりました」


2位に入賞した#7菅沼聡選手のコメント

「最初にトップに出て、上手く後ろをコントロールして勝つ作戦でした。でも予想以上に後ろから迫られてしまい、予定以上に燃料を使ってしまいました。渡邊さんとは同じタイミングで燃料が無くなるであろうと予想していました。でも、最後のシケインで縁石に乗り、クルマが上下したタイミングで必要以上にアクセルを踏み込んでしまい、ガス欠になってしまいました」


3位に入賞した#18鷹取剛司選手のコメント

「今回は渡邉選手と菅沼選手の三人でバトルができて楽しかったです」


ドライビングスタンダードダイレクター岡田秀樹氏のコメント

「皆さん良い汗をかいたことと思います。レースを走って自分の技量が分かり、自分のポジションも分かったと思います。レースはスポーツなので速い方が上にいくのは当たり前なのですが、いつまでも同じ位置に留まるわけではなく、練習と努力で上位にいけるはずです。今日はトップ3人が素晴らしいレースをしました。それ以外の方々もレベルに合った手段でバトルをしていましたが、より高いレベルで走ることができれば、もっと内容の濃いレースになると思います。レース中に接触の場面もありましたが、原因は経験不足による目測誤りで、今後は気をつけていただきたいと思います。今後も一生懸命練習して皆さんの成長した姿を見せてください」