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イベントリザルト

2014 CR-Z 10リッターチャレンジ

第43回 インターナショナル SUZUKA1000km
CR-Z 10リッターチャレンジ 8.30 鈴鹿リポート

CR-Z 10リッターチャレンジ 8.30 鈴鹿

 8月30日(土)、Honda Sports & Eco Program CR-Z 10リッターチャレンジ8.30が鈴鹿サーキットで「スーパーGT第6戦 鈴鹿1000km」のサポートレースとして開催された。Honda Sports & Eco Program の「操る楽しさプログラム」で腕を磨いたドライバーに加え、今回は、1970年代後半の「スーパーカーブーム」の火付け役となった『サーキットの狼』や『サーキットの狼II モデナの剣』の作者である漫画家の池沢早人師氏(旧ペンネームは池沢さとし)が参戦。過去にはJGTCへの参戦経験もあり、燃費と速さの両立が要求される10リッターチャレンジでどのような走りを見せるか注目された。




【Ecoチャレンジ】天候:晴れ / 路面:ドライ

 9時00分より公式予選となる20分間のEcoチャレンジが行われた。大会ごとに決められる基準ラップタイム内で走行した周回のうち、燃料消費量が最も少ない周の燃料消費量が予選結果となる。今回の基準ラップタイムは3分05秒と、比較的エコに振った設定となった。この条件で最もガソリンの消費量が少なかったのは、#13望田佳子の0.604リッターでタイムは3分04秒862。2番手は#12鷹取剛司の0.624リッター。3番手にはTUBEのドラマー#19 松本玲二、以下#1渡邊勇輔、#10金子純、#7重松史明が続いた。注目の#5池沢は慣れない燃費走行に苦戦し14番グリッドで決勝を迎えることになった。

 女性ドライバーとして初めてポールポジションを獲得した#13望田は「最初から鷹取さんの後ろについて走る作戦でした。鷹取さんとは事前にアタックするラップとバッテリーを溜めるラップを決めていたのですが、バッテリーを溜めるラップは、ブレーキを早めにしかも長く踏むので後ろのドライバーに迷惑がかからないか心配でしたが、走行終了後に私の後ろについていたドライバーが松本選手だったということで安心しました。決勝は使用できるガソリンの量はこれから発表なので、ふたを開けてみないと分かりませんね」と語っていた。




【10リッターチャレンジ】天候:晴れ / 路面:ドライ

 今回8周のレースで使用できるガソリンの量は6.4リッターに設定。

 陽も傾きかけた16時55分、10リッターチャレンジ決勝レースがスタート。絶妙なスタートでホールショットを決めた#13望田であったが、2コーナーで痛恨のオーバーランを犯してしまう。この背後にいた#12鷹取はラインを乱し、その直後にいた#19 松本はグリーンに飛び出してスピン。この間に#1渡邊がトップに浮上。これに#10金子、#7重松が続く。

 オープニングラップを先頭で戻ってきたのは#1渡邊。以下#10金子、#7重松、#13望田、#11浅見正幸、#12鷹取の順。

2周目に入ると早くも#1渡邊が徐々に後続を引き離しにかかる。

序盤から激しい2番手争いの先頭に立っていた#10金子が4周目のコースアウトによって戦列から離脱すると、後方から猛烈な追い上げを見せていた#12鷹取が3番手まで浮上、2番手争いに加わる形となった。

 トップを独走する#1渡邊は中盤以降も安定した走りを見せ、昨年4月以来の優勝を飾った。

 一方、2番手争いは#7重松、#12鷹取、#11浅見、#13望田の4名に絞られ、レース終盤までもつれ込んだが、最終ラップに#12鷹取、#11浅見、#13望田が相次いでガス欠になりペースダウン。結局#7重松が2位でフィニッシュ。そしてオープニングラップのスピンで14番手までポジションを落とした#19 松本は、その後冷静な走りで徐々に順位を上げ、最終ラップの最終コーナーで#9久本を抜き去り3位でチェッカーを受けた。

 今回注目のドライバー#5池沢は、1周目から全開走行を続け、一時は6番手まで順位を上げたものの、7周目にガス欠になるという結果でレースを終えた。

 なお、2位でフィニッシュした#7重松は、チェッカー後ピットロードに入らなかったためダブルチェッカーとみなされ、競技結果から1周減算のペナルティーが与えられて14位まで順位を落としてしまった。これにより2位には#19 松本、3位には#9久本が繰り上げとなった。




優勝した#1渡邊選手のコメント

「10リッターチャレンジには過去5回出場しましたが、今回が一番良い走りができたと思います。燃料を使い切ってフィニッシュできたので、褒めてもらえると思います」


2位に入賞した #19 松本選手のコメント

「不覚にも1周目に飛び出してしまい、ほとんど最後尾からの追い上げでした。でもそここら冷静になり、燃費を気にしつつ、電気を溜めつつという良い走りができたのではないかと思います。レース中に自分とバトルで絡んだ方がいらしたと思いますが、なるべく抜くときはクルマ1台分のスペースを空けるように工夫しました。皆さんもバトルするときはスペースを考えると良いと思います」


3位に入賞した #9 久本選手のコメント

「最終ラップのシケインからゴールまでのバトルは、抜きつ抜かれつという何が何だか分からない状態でした。楽しいレースでした」


ドライビングスタンダードダイレクター岡田秀樹氏のコメント

「今回、予選ではエコを追求してもらい、決勝では使用できる燃料を比較的多めに設定してモータースポーツを楽しんでいただきました。レース終了後に皆さんの笑顔が見られてよかったです。一方で今回はペナルティーで結果を逃してしまった方が何名かいましたが、これから表彰台に上がれる実力は充分持っているので頑張ってください。今回表彰台に届かなかった方は、今後練習を積んでさらに上位のグループで争えるように頑張ってください」